「字幕なしってハードル高くない?」
海外ドラマで英語を勉強するときに「一切字幕を使わないで」というと必ず聞かれることです。
「何を言っているのかわからない」
「全然スピードについていけない」
「やっぱり英語のセンスがないから…」
そんな風に思ってしまうのは、会話からいきなり内容を理解しようとしてしまうから。
内容の理解のことはいったん忘れましょう!
この記事では、「字幕なしで初めて本当に英語がわかるようになる?」という疑問にお答えします◎
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なぜ字幕ゼロなのか

冒頭でもお伝えしましたが、「字幕なしで大丈夫?」という不安が出るのは
『いきなり話の内容を理解しようとしてしまうから』です。
そうはいってもドラマだし、話についていきたいし、というか内容もわからないのにどうやって英語の勉強をしたことになるの?とさらに疑問が増すかもしれません。
これは無理もありません。
これまで私たちがしてきた英語の勉強法が、日本語を支えに学ぶのが前提になっていたから。
ですが脳は本来音素(意味を持たない音)から言語を学んでいきます。
そして、視覚をはじめとした五感の情報をフルに使って巨大な言語のネットワークを作り上げていきます。
英語脳、つまり、英語を英語で理解するという状態はここから生まれます。
どうやって観る?字幕なし視聴のポイント

字幕なし視聴での学び方のポイントは次の三つです。
- 環境に飛び込んだつもりになる
- 音から学ぶ
- 次を予想する
臨場感を感じる
まずは臨場感を感じられる状態が好ましいです。
臨場感というとピンとこないかもしれませんが、映画館でスクリーンにのめりこんでドキドキしている時を思い出してほしいです。
スクリーンの中の登場人物の動きにハッとしたり恐怖を感じたりはたまた涙を流したり…
気づいたら映画館にいる現実を忘れてのめり込むことってありませんか?
こういう状態が臨場感の高い状態です。
音から学ぶ
繰り返しになりますが、私たちは言語を音から学びます。
初めに「あー」とか「うー」とかいう意味をなさない音から始まり、それが並ぶことによってどのような音が生まれるか、そういったルールを自然と覚えていきます。
次を予想する
「次を予想する」というのは、ある音を聞いたときに、その次にどんな音が来るかをなんとなく想像することです。
たとえば、すでに耳なじみのあるフレーズで言えば、「How are…」と聞こえたら、「you?」が続きそうだなって感じること、ありますよね。
これは意味のかたまりとして「How are you?」が頭に入っているからできることですが、
実はそれ以前に、「はうあー…」のあとに「ゆ」で始まる音が来そうだなと、音に対する予想を無意識のうちにしています。
この状態は、脳がその言語の音の流れにチューニングされているサイン。
意味よりも先に「音の予感」があると、理解がグッとスムーズになります。
これは、音から文法構造を理解していくようなプロセスと言えるかもしれません。
意味が分かるというのはこのあと起こることなんです。
予想すると書くと何やらピンとこない方もいらっしゃるかもしれませんが、私たちが日本語で話しているときも同じことをやっています。
相手が話しているとき次に来る音やワードを無意識に予想しているはずです。
普段の会話の時にぜひ意識してみてください。
字幕なし視聴のよくある疑問

- Q英語字幕すらダメ?
- A
基本的にNGです。音のネットワーク構築を妨げてしまうためです。
文字を読むと文字の情報処理が優位になり、音からの処理が後回しになります。
- Q内容がわからないのがつらい…
- A
本当につらいです。。でも最初は内容を理解するのが目的ではありません。
大まかな状況理解と音の蓄積が目的なので、細かくわからなくても大丈夫です。
はじめのうちは視覚情報も含めて言っていることの10分の1でもわかれば大体の話の筋はわかるのでそれで充分◎
鑑賞を楽しめないのは残念ですが、ここは勉強だと割り切ってチャレンジしてみてください…!
- Q字幕はいつから出したらいいの?
- A
字幕を出す目安は「単語、文のレベルで次を予想できるようになってから」です。
ただ、どうしても何度聞いてもわからない、スペルが知りたい…!という場合に限ってスクリプトで確認してみてください。
おおよその目安時間ですが、その人の学習スタイルにもよるので何とも言えないのが正直なところです。
短期間に詰めた場合で最低でも50時間程度は必要になると思いますが、多ければ多いに越したことはありません。
まとめ:字幕なしで観る=英語脳の「最初のスイッチ」
字幕なしで海外ドラマを観るのは、はじめは「修行…?」と思うくらい大変に感じるかもしれません。でも、それこそが**“英語脳”の目覚めを促すサイン**です。
わからないのは当たり前。
でも「わかるようになる準備」は、もう始まっています。
- 意味を理解しようとしない
- 音と状況を丸ごと浴びる
- 次の音・動きを予測してみる
この3つを意識するだけで、ドラマの中にいるような没入感が生まれ、脳が少しずつ英語モードに切り替わっていくのを感じられるはずです。
まずは字幕ゼロの世界で、「音から学ぶ力」の芽を育てていきましょう◎
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